お葬式に参列して、お焼香をする時にふと、「あれ、マナーはどうだったっけ」と不安になって23人前の方が行っているのを見ながら見よう見まねしたことはありませんか。多くの方がご焼香の意味をご存知ではいらっしゃらないのではないかと存じます。
仏教の方の中でも宗派によってマナーが違うので、中々難しい所です。特にどういう背景があるのか、というのは仏教徒ではない人間にとっては興味深いところでしょう人は没後49日間は地獄の閻魔様から49日間に渡って生前の行いについての裁判を受けるそうです。
大切な故人が閻魔様の裁判の際を受けるにあたり、沢山お香を炊くと裁判が故人にとって有利になるので私達故人の親類、知人達は少しでも、お香を絶やさず一生懸命に焚くというわけです。背景やその意味がわかると少しは次回葬儀に参列した時に、理解をもってご焼香させていただく事ができますから豆知識としてどうぞご承知置き下さい。
葬儀に参列すると、親族などの近親者からご焼香が始まりますが、親族の焼香が終わると、一般の参列者に順番が回ってきます。ご焼香は故人の冥福を祈るのはもちろん、自分自身の穢れや邪心を払う効果もあるので、心を込めて行うようにして下さい。
宗派によっても多少の違いがありますが、仏式のお通夜や告別式の場合は、抹香を使用しています。自分の順番が回ってきたら、遺族にまず一礼をして、遺影に一礼をしてから、3回程度、抹香を指でつまんで香炉にパラパラと落として下さい。
ご焼香が終わったら、遺族にきちんと一礼をしてから退出をします。神式の場合は抹香を使用せずに、榊などを使用して柏手を打つことが多いですが、よくわからない場合は他の参列者と同様に行うと良いでしょう。9割以上の葬儀は仏式なので、基本的な知識を身に付けておくと慌てなくて済みます。